ねりっこクラブ条例の議案に意見をつけて賛成 ~文教児童青少年委員会の報告~
今年度、私は文教児童青少年委員会に所属しています。さっそく、今定例会(2024年第二回定例会)で審議した議案です。そのひとつ
<区立学童クラブを学校内に移し、ねりっこクラブに>という議案について報告します。
すべての小学生が放課後に学校から移動することなく学校内で過ごせるように。また夏休みなども学校ですごせるように始まった放課後児童対策で、区立の学童クラブと学校応援団ひろば事業(地域の人が見守る放課後の居場所)の運営を統合した「ねりっこクラブ」が2015年から徐々におこなわれ、その運営は民間事業者に委託しています。
今回も新たに3校(光和小、大泉桜学園小、橋戸小)でねりっこクラブを実施するため、条例改正案が出されました。(議案第49号50号)
これまで65校中59校でねりっこ学童クラブが実施されており、今回新たに3校で実施されると、設置されていない小学校は残り3校(旭丘・小竹・豊渓)になります。
学童の待機児童が増えている中で保護者の方からもニーズも現にあること、校内にできること、これまでひろば事業を担ってきた方たちが、引き続きねりっこひろばのスタッフとして活動できることから生活者ネットワークはねりっこクラブには賛成しています。今回も賛成しました。
しかし、手放しで賛成!というわけではありません。
2020年からはねりっこ学童クラブにも入れない待機児童の対策として、新たに「ねりっこプラス」が実施されています。これは、ねりっこひろばが17時で終了した後、最長19時まで学童クラブに準ずるものとして、ひろば室で実施しています。
しかし、これを利用している児童は給食後、帰宅するまで補食(おやつ)もなく過ごすことになります。(補食は、子どもの成長過程で必要な水分・エネルギー補給・休憩時間でもあります)
区は待機児童の緊急措置と言いますが、この、つぎはぎの過ごし方が「子どもにとってどうなのか」ということを考え、私たちはねりっこプラスには反対しています。
しかし、その緊急処置であった、ねりっこプラスを現在も33校で実施しています。
今後ねりっこプラスありきですすめないこと、子どもにとってどうなのか、の視点をもって検討することを求めました。
区民のみなさんからは、学童保育も保育園も早朝や延長、休日も。と、「多様な創意工夫がされたサービス」が求められ、区もそれに応えられるよう、計画を立て、現にそれが実現できる業者に委託し、要望は実現されてきています。
でも……。一方で、こんなに朝早くから夜遅くまで働かないと暮らしていけない社会ってどうなんだろう。
大人も子どもも、過ごしたい場所で過ごしたい人とやりたいことを自由にできる時間をもつことも必要です。そのためにはゆとりをもった働き方ができる社会に転換することが必要です。
「区民のニーズ」を実現していくことも喫緊の課題だし、必要なことだけど、本当にそれでいいのかな。そんな疑問が常によぎります。
もっと根本的な、私たちはどんな生活がしたいのか。どんなことが幸せなのか。そのためにこの街はどうあってほしいか。そんな話をする場がもっとたくさんあってもいいのではないかと思います。
それって、政治の話になるのですが!
そんな話が日常的にできる仲間が地域にいるのって、すてきだと思いませんか。
目の前の事だけになっていないか。後の世代にツケを回していないか。どんな社会にしていきたいのか。自分が本当にシアワセだと思うことを、置き去りにしていないか。
議案の賛否も、毎回、様々な視点で意見を出し合いながら決めています。もっといろんな人に参加してもらえるような場をふやしていけたらいいなあ!
そんな私たちがめざす社会も求めていきます。