区立幼稚園の挑戦(インクルーシブな教育環境:一般質問より)
<インクルーシブな教育環境について>
2025年11月下旬に区立むらさき幼稚園にての研究発表会が行われました。テーマは「多様性を尊重し、一人一人が輝く幼稚園を目指して〜共に育つ・共に育む教育課程の編成を考える〜」というものでした。
近年、区立幼稚園では園児数の減少とともに、多様な発達の幼児や配慮を要する幼児の割合が高くなっており、これまでの教育活動の方法や組み立て方では、日々の実践が立ち行かないという課題がありました。
研究内容は、数年にわたる区立幼稚園の記録に基づいたもので、
多様な特性を持つ子どもの言動を観察しながらの支援によって、
安心して一人で過ごせる時間や場所も確保しつつ、
その視界の中にある団体活動に一瞬興味を見せたチャンスを逃さず声かけをし、
集団での活動でする機会も作るなど、
介助員と教員のスキルと普段からの密な連携でインクルーシブな場を作り出している
様子が発表されていました。
「全員で」「みんな同じ」にこだわらない柔軟さ、それでも「集団で楽しい」と感じる経験を重ねてあげたい。
という姿勢は、幼稚園に留まらず、小中学校にも通ずるインクルーシブな教育環境を作るのに欠かせないものだと思います。同時に、最先端のインクルーシブ教育がここにある、とも感じました。
発表を受けての講演で聖心女子大学名誉教授の河邉貴子さんは「インクルーシブ保育において、保育者は障がい児を個別に支援してクラス活動に参加させるのではなく、障がい児が参加したくなるような良き集団を作ることである」という言葉を紹介しています。これは、保育のみならず、今の学校が抱える不登校の児童生徒が増えている課題にもそのまま引用できるのではないでしょうか。
この研究発表会は、練馬区教育委員会が課題研究指定したものです。
①研究の成果は幼稚園にとどめず、小・中学校を含めた“練馬区全体のインクルーシブな教育環境を作るために”に活かしていくべきと考えます。区として、この研究をどのように評価し、今後、教育現場でどう活かしていく考えがあるのか一般質問にて問いました。
この研究をしてきた区立幼稚園は今、2年保育のため、園児が減り続けています。
②「多様性を尊重し、一人ひとりが輝く幼稚園」を果敢に追求し、工夫を重ね、実現してきている区立幼稚園3園を、区は今後、3年保育化し、区内外に生きたインクルーシブ教育を広めていく核として存続させていくべき
と考えます。国の「分けていく教育」が国連から勧告を受けている中、練馬区立幼稚園では、支援が必要な子もそうでない子も、その保護者たちにとっても、先生たちにとっても、貴重な学びの場となっています。
区の回答:①教職員研修などの活用に向け検討する。②区立幼稚園の在り方検討委員会にて2026年度に今後の予定を示す。とのことです。
<研究発表会に参加して>
私も区立幼稚園の保護者として関わってから7年が経ちましたが、歴代の園長先生や担任の先生方も出席されており、うれしい再会がありました。この発表の研究の土台となっている課題意識や観察、工夫が当時からすでに始まっていたことがわかり、あの子どもたちがのびのびと過ごせていた環境は先生方の努力のたまものだったのだ、と改めて感謝し、感動しました。卒園生の仲間たちと共有したい!!


