<学校統廃合>豊渓中学校から光が丘第一中学校(統合予定先)まで歩いてみた

練馬区区立学校適正配置第二次実施計画において、地域から中学校がなくなる可能性がある旭町地域の方と豊渓中学校の卒業生・保護者・子どもたちから、区の計画に対し反対する「豊渓中学校をなくさないで」等の趣旨で陳情が3件出ています。

文教児童青少年委員会ではこの3件の陳情がいずれも「不採択」となりました。

陳情99号  保護者や地域との合意形成なしに豊渓中学校の統廃合を決定しないことを求めることについて

→反対×:自民党2・公明党2・練馬会議1

賛成:立憲民主1・共産党1・インクル1・生活者ネット1

陳情104号 教育学的根拠が不十分な学校統廃合対象校の区独自選定基準の見直しについて

→反対×:自民党2・公明党2・練馬会議1・立憲民主1

賛成:共産党1・インクル1・生活者ネット1

陳情105号 豊渓中学校を対象とした学校統廃合計画を見直し、地域の声の反映を求めることについて

→反対×:自民党2・公明党2・練馬会議1・立憲民主1

賛成:共産党1・インクル1・生活者ネット1

今回、この区立学校適正配置に伴う統廃合計画で<地域住民の皆さんが課題としていること>は

①旭町地域には中学校が豊渓中学校の1つしかなく、豊渓中がなくなるということは、旭町に住もうという若い世代が減り、さらに少子化・高齢化に拍車がかかるのではないか。という懸念がある。

②豊渓中学校の避難拠点はどうなるのか。地域、そして豊渓中の生徒・保護者がいての避難拠点活動なのに。跡地のことも何も決めていないのに統廃合ありきで進めている。※文部科学省の「公立小学校・中学校の適正配置規模・適正配置等に関する手引き」には「地域住民や学校支援組織と教育上の課題やまちづくりも含めた将来ビジョンを共有し、十分な理解や協力を得ながら進めることが大切」とあります。

③豊渓中学校の学区内でも、特に北側の子どもたちが光が丘第一中学校まで通学するには遠すぎる。学区目安の1.5キロを大幅に超えている。→これに対し、区は自転車通学も可能にする、とのこと。安全面や他の学校との整合性などの課題も出てくる。

④計画の進め方が問題。子どもたち、地域住民の合意形成ができていない。計画ありきではなく「どんなまちにしていきたいのか」から話していく場が必要。

⑤そもそも統廃合の基準となっている子どもの人数・学級数は教育学的根拠はない。むしろ、昨今、少人数学級を求める声もある。また、小中一貫校の基準は練馬区独自基準であり、こちらも教育学的根拠はない。

⑥子どもの声を充分に聞いていない。(子どもの権利を守る視点がない)

⑦豊渓中は、区の進める「コミュニティスクール」(学校運営協議会)であり、子どもたちの成長を地域全体で支えていくことを目指す仕組みづくりが始まったばかりで、小規模校ならではの良さを地域と学校で打ち出し、活動に取り組んできたところであった。そんな地域の活動や声を蔑ろにしている。

などの問題点がたくさんあります。文教児童青少年委員会では、生活者ネットとして主に、

・子どもと保護者、地域と「合意形成」がされていないこと。

・地域の声を蔑ろにするやり方は看過できないこと。

・区は「子どもの権利は施策を実行する際に守られているから練馬区に子どもの権利条例は必要ない」としているが、今回も区がリアルな場でこの件について、子どもたちに意見を聞いていない(子どもの権利に反している)

などの意見を述べてきました。

今回、上記③の通学路の実証実験をしてみました。思い立ったのは、ある日のうちの中学生の登校時の持ち物が12キロ(タブレットなしで)あったこと。状況を近づけるために、午前中に買った米5キロ+自分のリュックの合計10キロを持って、炎天下の気温36度の中、旭町3丁目バス停から光が丘第一中学校へ歩いてみました。

教科書類、プール、部活の持ち物で12キロ!

いきなりバス通りで、徒歩でも自転車でも危ない道。光が丘公園の中を通った方が良いかも。(公園内は通学路的にはNGだけど。)

炎天下、気温36℃の中、荷物が重くて、さっさと歩けませんでした。かかった時間は。。。44分!!写真を撮きのたので水筒が空に。途中写真も撮ったので少なく見積もっても40分はかかります。

ここで辞めたいところだが。。。はい、中学生は毎日家に帰ってきます。

復路は光が丘第一中学校から豊渓中学校へ。

何分かかったでしょう。

34分かかりました。

これを、雨の日も雪の日も毎日かあ。。。

統廃合の話とは別に、荷物の重さもなんとかしなきゃ?と思いました。

大人だったら、12キロ持って30分以上歩こうなんて思いませんよね。(自転車が使えないならタクシー案件です!)

それが毎日になります。

また、豊渓中が自転車OKなら他の地域も良いのでは?という話も出てくると思います。通学に関しても課題が山積みの統廃合問題です。

体力に自信のある私ですが、さすがにバテました。たった1日分の通学路だったのに。

毎日えらいよ。。子どもたち。