自衛隊(陸上自衛隊高等工科学校)からのリクルート手紙は拒否できないのか

「自衛隊(陸上自衛隊高等工科学校)の案内がうちに来ないように住所を知らせたくないんだけど、どうやって拒否したらいいのかわからない」「他の自治体では、『うちには送らないでほしい』と事前に拒否することができるらしいのだけど?」という相談を受けました。相談者(中学生の保護者)の方は長男の時に、家にいつの間にか案内が来たので、「塾などのDMとはワケが違うと思う。下の子たちには送ってほしくないから拒否したい。」
とのことでした。以前(2023年)にもブログにまとめましたが、今回改めて変更点などあるのかも含めて、担当課に聞き取りしました。

結論から言うと、練馬区では「拒否できない」のが現状です。

拒否できる自治体は、自衛隊からの要請に応じて、自衛隊法に基づき(自衛官募集に必要な資料の提出について、防衛大臣から求められた場合、「市区町村長が住民基本台帳の一部の写しを提出することが可能であることを明確化し、地方公共団体に令和2年度中に通知する」ことが2020年12月に閣議決定)抽出した対象者情報をデータで提供している自治体です。(個人情報保護に関する法律「(利用及び提供の制限)第六十九条 行政機関の長等は、法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない。」による)

その場合、自治体によっては「情報提供を望まない」という意思表示の手続きを設けており、申請をすれば自衛隊への情報提供を除外できるケースがあります。一方、練馬区では、住民基本台帳法に基づく「閲覧」という方法をとっているため、現在は「事前に送付を拒否する」という仕組みはありません。

区によると、自衛隊員が庁舎内で住民基本台帳を閲覧し、対象者を手書きで書き写しているとのことでした。なお、その手書きの写しコーナーは2F戸籍住民課の一角にあり、取り扱い注意のものなので、一般の方と同じく、職員の目の届くところで作業をするそうです。(写真に撮るなどもNG)

昨年も今年も5人の自衛隊の方が登録手続き後、5日間、数人交代で閲覧しに来られ、手書きでリストを書き写していったとのこと。

住民基本台帳法11条3項では、誰が何を何の目的で閲覧したのか自治体は公表する義務があり、昨年の閲覧の状況も確認できました。

担当課によると「以前は21歳男子に自衛隊の案内を送付していた時期もあったようだが、ここ数年は年に一度15歳男子の方が抽出されているようだ。」とのことでした。今年もおそらく、中学3年生男子に陸上自衛隊高等工科学校の案内が送られてくると思います。

制度上は「閲覧」という扱いですが、実際には毎年一定数の個人情報が自衛隊による案内送付に利用されていることになります。

「どこまでを行政協力として認めるのか」「本人や保護者の意思表示の機会をどう考えるのか」みなさんはどう考えますか?

今後も議論が必要だと感じており、注視していきます。

入隊したらさあ大変!自衛隊練馬パネル展2026プレ企画講演会「自衛隊への男女共同参画とは」参加してみようと思います。