練馬区の中学3年生男子に「陸上自衛隊高等工科学校」の案内

練馬区の中学3年生男子に「陸上自衛隊高等工科学校」の案内(写真)が送られてきたことについてです。

先日、近所の方から

「自衛隊から案内が来ているのだけど、山﨑さんちには来ていますか?」と問い合わせがありました。

電話の後、探したら、うちにも届いていました。

「なんでうちに送られてきたのかしら。」

「なんでうちの住所を自衛隊が知っているのかしら」

「うちが進学先や就職先に困るだろうから送られてきたのか」

「うちの子に自衛隊に入れってこと?」

そんな声が寄せられています。確かに、受け取ったほうは、誰に送っているのかがわからないから、不安は尽きません。

区の担当課である戸籍住民課に聞いてみました。

 

〇昨年度から防衛省東京地方協力本部が「陸上自衛隊高等工科学校」の案内を中学3年生の男子全員を対象に送付するという方針を決めた、とのこと。

〇今年、該当の中学3年生男子3060名分をリスト化し、閲覧要請に対応。

〇自衛隊からの閲覧要請に応えることは自衛隊法に則って、行っている。

〇これまでも(10年以上前から)、自衛隊から要請があれば住民基本台帳の情報(住所、氏名、性別、生年月日)を法律に基づいて、リスト化し閲覧要請に対応してきた。(拒否はできない。)自衛隊関係者はリストを閲覧し、何日もかけて手書きで情報を収集しているとのこと。

18歳、21歳の情報については法律で「データで渡すことができる」とされているが、練馬では今のところデータの提供は行っていない。

〇区へ寄せられた声は昨年は教育委員会に5件、戸籍住民課に2件あった。

とのことでした。これを受け取った人の気持ちは様々ですが、少なくとも、受け取った人が「なんで?うちだけ?どういうこと?」不安な気持ちにならないよう、趣旨と対象などをもっとわかりやすい説明が必要です。

不安な世界情勢の中、自衛隊に入る人も減っているのでしょう。

一方で、物価も上がり、生活が厳しい家庭では、月に10万円程の給料が出ることや、衣食住ついていることなど、そういう面で選ぶ子や、就職面での不安から選ぶ子もいるのだろうと思います。

・他の学校と同じような条件での募集ではないこと。

・自衛隊だけが個別に郵送等が許されており、それを可能とする自衛隊法があること。(今回初めて知りました)

・しかも上記のような衣食住・給料ありなどの条件があることを明記してあるのは、「まるで『経済的徴兵制』のようだ」、と言われても仕方ない状況だと思います。

教育委員会は関与しない、とのことですが、区民から不安の声が去年は5件から声が寄せられていることから、今年は事前に状況を把握し、突然ダイレクトメールを送ることをやめるよう自衛隊にはたらきかけるべきだったと思います。

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