「一人ひとりが行動して政治をつくる~市民に届く言葉とは?~」

10月29日開催の2023政策発表集会は、生活者ネットワークに”地域の政治から変えていこう!”という同じ想いの仲間がこんなにたくさんいるのかと、心強く感じました。

基調講演は国会答弁の論点ずらしをツイッターで指摘した「#ご飯論法」※の上西充子先生(法政大学教授)で、「国会パブリックビューイング」の活動をされています。(ごはん論法とは、国会の論点ずらしを、「『朝ごはんは食べなかったんですか』『はい、食べていません。(パンは食べましたが、それは黙っておきます)」と、広い意味での「ごはん」を「お米」に変え、さらにパンは食べた事実を黙っておく。ちゃんと答えている印象を与えているが、論点をずらし答えている様子を例えたもの。)

「国会パブリックビューイング」は、

・街頭で、国会中継を編集したものではなく、質問に対しての答えを切り取っただけのものを流す。

・それによって、言葉に含まれた意味や、濁されていること、「論点がずらし」されていることがよくわかる。

という、国会中継ダイジェストを道ゆく人に見てもらう活動です。わかりやすいので、道ゆく人も足を止めて「国会を見ていく」のだそうです。

確かに、ただ国会中継を流しているだけでは長時間かかるうえ、一般生活者にとってはどこが論点なのかがわかりずらく、「見る気がおこらない」。そんな中で、大事なことが「決められていってしまっている」。ご飯論法のような、のらりくらりとした、論点ずらしも横行している。という現状があります。

「国会パブリックビューイング」のような活動がもっと活発になっていったら「政治」がもっと身近なものになっていくだろうな、と思いました。

国会中継にも、サッカーワールドカップの試合ダイジェストや、熱闘甲子園!のように、みんなが関心を持って見るような工夫が必要だと思います。私も含め、傍聴人が少ない、練馬区議会でも、「区議会パブリックビューイング」、やってみたいと思いました。

また、先生のお話で印象的だったのは、

・質問の言葉の力や選び方によって、その問題があるということ、隠れた実態を明らかにすることができるということ。

・多数決に負けない方法として、「質問の力」で答えを引き出し、「審議」をし、少数の意見を知ってもらい、話してもらうことができる。

という内容に、「質問する人」の大きな責任と、可能性を感じました。

今までの活動で、集め、練馬区議会に提出している署名は該当委員会で審議され、議会で扱うか、扱わないか、が決められるのですが、今の所、どれひとつとも議題としてすら扱われず、いわゆる「塩漬け」となり、区役所のどこかにしまわれています。(この「塩漬け」の事実も、今後内容を公開していきたい!)ですが、数では叶わなない政策や意見、野党の議員でも「言葉の力」「質問する力」の工夫で、まずは問題が「ある」ことを知らせ、区としての姿勢を聞き取り、「記録に残す」ことが大事で、そこから話を進めていく事もできるんだ!と改めて、元気をもらいました。

 

※これまでにかかわった署名活動

・「脱炭素・脱原発に向けた再生可能エネルギー主力電源化の実現と政策転換について」

・「ゲノム編集食品・植物を学校や保育園、介護福祉施設等で使用しないことなどを求める陳情書」

上西充子先生(法政大学キャリアデザイン学部教授 著書「国会をみよう 国会パブリックビューイングの試み」(集英社)など)