食と経済のコラボ学習会「食べものから世界を学ぶ ~人も自然も壊さない経済とは?~」報告

気候危機、新型コロナウイルスパンデミック、ロシアのウクライナ侵攻は私たちの暮らしに大きな影響を与えました。光熱費や食料品の高騰が家計を圧迫し、暮らしと世界がつながっていることにあらためて気づいた人も多かったのではないかと思います。

何が問題で、どう考えればよいのか。
食と資本主義の歴史、植物油を中心とした食の政治経済を研究している、京都橘大学経済学部准教授の平賀緑さんを講師に迎え「食べものから世界を学ぶ~人も自然も壊さない経済とは?~」をテーマに学習会を開催しました。

☆食も農も経済システムに組み込まれている、「食」と資本主義経済の歴史

主に、上記著書をわかりやすく説明しながら進めていただきました。

穀物の生産量・在庫が安定しているとしても、その価格は取引市場でのマネーゲームの影響で上下している。

○また、そうしやすいように世界中で、米・トウモロコシ・小麦の3種が穀物として栽培され、「資本主義的食糧システム」が作られた歴史・背景を学びました。

「GDP(国内総生産)は人と地球が不健康になれば伸びる」「経済成長は何のためにするのか?」そんな問いから進められた話の先に……!

☆練馬でやってみたいこと

提案する「小規模分散型の地域に根ざした食と農と経済」の話になり、これから私が練馬でやっていきたいこととの重なりが見え、ワクワクしてきました。

練馬区は自給まではいかなくても、区民が農業に親しむ政策は力をいれている印象があります。が、まだまだ地域が元気になるしくみが作れる可能性がたくさんあると思います。

質問からの回答の中で、カナダで生まれた「フードポリシーカウンシル」(食料政策協議会)の話を少ししていただきました。その活動内容は、フードバンクとその食材を使った調理教室を繋げて活動していたり(こんな活動をしたいと思っていた!)、食にまつわるいろんな団体がつながり、食・農政策についての提案をしていたりしているという。

 

練馬にも、そんな協議会があったら。。。

無農薬・有機野菜などを利用した給食や古来からの種子を守る意義の共有、遺伝子組換えやゲノム編集食品の情報共有や、畑を中心とした異世代交流や居場所づくりなど、いろいろ進められそう。と妄想し、またまたワクワクしてきました!

現状は暗い話ばかりになるけれど、平賀緑さんの「命のための経済」に立ち返ることで、広がっていく未来は「おいしい~!生きてる~!」がもっと身近に感じられて、きっと楽しいと思います。